あなたの料理が“プロの味”に近づく理由。銅鋳物が生まれる工程を知ると、鍋選びが変わります。
あなたの料理が“プロの味”に近づく理由。銅鋳物が生まれる工程を知ると、鍋選びが変わります。
料理の仕上がりを左右するのは、実はあなたの火加減だけではありません。
鍋というキッチン用品が持つ素材の力が、味を決める大きな要素です。昭和24年創業の当社が長年培ってきた“銅鋳物の工程”を、あなたの視点でわかりやすく紹介します。
銅鍋の熱伝導の秘密、鋳物鍋だから実現できる均一な仕上がり、そして職人の技。 知れば知るほど、あなたの道具選びの基準が変わるはずです。
あなたが知るべき「銅鍋が美味しくなる本当の理由」
熱の伝わり方は素材で決まる。銅鋳物はその頂点です
銅鍋の最大の強みは、金属の中でもトップクラスの熱伝導率です。
ホーロー鍋や一般的な鋳物鍋と比べても、銅は“弱火でもしっかり調理できる”ほど熱が素直に伝わります。
とくに火加減にシビアな料理ほど、銅鍋の良さが際立ちます。「なんだか仕上がりが違う」その感覚こそ、素材が持つ本当の力です。
料理上手に見える“仕上がりの差”は、素材の違いから生まれます
たとえばシチュー、煮物、だし巻き卵。鍋の素材によって、味のまとまりや口当たりは驚くほど変わります。
銅鋳物鍋は熱が均一に入り、食材の中心までじんわり火が通るため、見栄えも味も上品に整います。
宮崎県日向市の当社工場でも「同じレシピでも銅鍋だと仕上がりが違う」と感じるスタッフは多くいます。
どうしてそんな違いが生まれるの?その理由は“工程”にあります
砂型づくりは「料理の下ごしらえ」。ここで鍋の品質が決まる
当社の砂型鋳造は70年以上続く技術で、砂の配合や固さを1%単位で調整しています。
ここが少しでも狂うと、熱の伝わり方に影響する“厚みのムラ”が生まれます。 これは大量生産では再現できない、職人の経験に支えられた工程です。
溶解〜注湯は、職人の感覚がすべて
1,200℃前後に溶けた黄金色の銅を砂型に流し込む瞬間は、創業時から変わらない当社の技術の要です。
気温や湿度による微妙な温度調整が仕上がりを左右し、これは熟練職人の“目と感覚”が担っています。
ホーロー鍋にはない“金属の生きた動き”をコントロールする高度な工程です。
仕上げ加工は、均一な熱をつくる最後の職人仕事
鋳造後の鍋には微細な凹凸が残るため、それを削り、整え、磨く工程が必要です。 なめらかさ、熱の回り方、手に馴染む感覚。これらはすべて職人の仕上げの差で決まります。
当社の銅鍋が長年愛される理由は、この“最後のひと手間”があるからです。
実際の工程をのぞいてみよう。あなたの鍋はこうして生まれます
①砂型づくり:ていねいな型が、銅鍋の美しさを決める
砂型の精度が高いほど、後の仕上げが美しく仕上がります。鋳物鍋が「作り手の技術が表れる」と言われるのは、この砂型の段階に理由があります
②溶解〜注湯:1,200℃以上の銅を扱う、緊張感ある工程
溶けた銅は黄金色に輝き、まさに“生きた金属”。この瞬間は何度見ても圧巻です。温度管理、流し込みのスピード、角度…全てが料理の仕上がりに直結します。
③冷却〜ばり取り:料理に影響する“厚みのムラ”をなくす工程
冷却が不十分だと強度が弱まり、厚みが均一でないと熱の伝わり方にムラが出ます。だからこそ、冷却の時間とバリ取りの精度が非常に重要なのです。
④機械加工・研磨:触れた瞬間にわかる、あの滑らかさの理由
最後の仕上げは、機械加工と手研磨の合わせ技。
料理のときに手に馴染む心地よさや、銅鍋特有の滑らかさは、この工程で生まれます。
今日からあなたの鍋選びは変わります
工程を知るほど、“良い鍋”の価値が見えてきます
ホーロー鍋や一般的なキッチン用品との違いは、見た目ではわかりにくいかもしれません。しかし、工程を知れば知るほど“なぜ銅鍋が美味しくなるのか”その理由がはっきり見えてきます。
手間をかけて作られた鍋は、あなたの料理時間を確実に豊かにしてくれます。
あなたの料理がもっと美味しくなる道具選びのヒント
もしこれから鋳物鍋を選ぶなら、
・どれだけ均一な厚みで作られているか
・職人の仕上げが丁寧か
・素材の特性を生かしているか
をチェックしてみてください。
あなたの毎日の料理が、今日より確実に美味しくなる——その一歩が“素材と工程を知ること”なのです。

