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【銅鍋は危険!?】プロも魅了する、本当は安全な銅鍋

【銅鍋は危険!?】プロも魅了する、本当は安全な銅鍋
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プロの料理人から愛される銅鍋

ネットで検索をかけると、「銅鍋 危険」、「銅鍋 中毒」などの言葉が出てきます。 銅鍋や銅製品の安全性に懸念をもたれて、この記事にたどりついた方が多くいらっしゃると思います。 
銅製品のプロである私達でさえ「銅鍋 危険」、「銅鍋 中毒」などのデメリットな言葉が並べられると不安を覚えます。

ましてや銅の知識を待たない一般の方ならなおさら不安になると思います。

しかし銅鍋は世界中のプロの料理人から愛用されています。 それは熱の伝わりが早く、弱火で調理ができるので、食材の旨味を熱で壊すことなく最大限引き出すことができる等、メリットが沢山だからです。 
こんな優秀な銅鍋ですが、本当に危険でデメリットとなる道具ならプロは銅鍋を好んで使うのでしょうか?

銅鍋は本当に危険なのか? なぜ銅鍋が体に悪くデメリットであると思われているのか?

私達は銅製品を扱って50年以上の実績と経験がございますが、ネットの情報では銅の専門的な知識を持たずに、不安をかりたてるような記事をたくさん見かけます。
またそのために使用をためらう方もいらっしゃると思うので、銅の専門家である私達がそんな不安を解消できればと思います。

ぜひとも今回の記事を最後までご覧になって安全な銅鍋、てふてふの魅力を感じてください。

銅は人体に有害な成分?

銅は人体に有害な成分?

銅という素材自体が危険なものと、誤解されている方が結構いらっしゃいます。
結論から申しますと、銅という素材は有害なものではございませんので、ご安心ください。
むしろ人体には必須のミネラルとして厚生労働省によって「栄養機能食品」として表示ができる栄養成分のひとつに定められました。

銅は必要不可欠な栄養素

人体の血液、骨格筋、骨などに存在する微量必須ミネラルでもあります。
銅は人体に約80~100mgが含まれており、非常に微量ではあるものの私たちの生命維持に重要な役割を担っています。
銅は「必須微量元素」と言われ、体の中で血液を作る、骨や血管を正常に保つ、脳の働きを助けるなどの大切な役割を果たしています。
ふだん体に必要とされる銅は1日約2mgで、バランスよく食事を摂れば自然に補うことができます。

銅鍋の緑青は猛毒で危険なんでしょう? いいえ緑青は無害です

緑青と呼ばれる銅、固有のサビが発生することがあります。 この緑青は字のごとく緑や青の独特なサビとなっております。
これが発生すると、見た目の禍々しさから、人体に影響があるのでは無いかと心配になられる方もいらっしゃいます。 特にご年配の方に多いのですが、銅のさびの一種である「緑青」は長い間有毒なもの危険なものだと信じられていました。

昭和時代の理科の教科書には「銅のサビの一種である緑青には毒性がある」と書かれていました。
また当時の百科事典にも緑青は「有毒」と書かれており、これらを通じて習った知識が長い間常識とされてきました。
しかし現在では東京大学医学部が、緑青に関する動物実験を6年間にわたって行い、その結果緑青は無害同様の物質であることが確認されています。

この結果を受けた厚生省(現厚生労働省)も、1981年から国の研究として着手し、3年間にわたる研究の結果、緑青は「無害に等しい」との認定を出しました。
この結果は、ニュースや新聞各紙に取り上げられ、全国に向けて発信されました。

しかし、厚生省の発表から40年以上が経った現在でも、緑青が毒だというイメージは完全にはなくなっていません。
こういった事情から銅鍋が危険であるとの認識が広がっていったと思われます。

また緑青は、酢と塩を混ぜた溶液でこすっていただければ、取ることが出来ます。

銅鍋は危険⁉ なぜなら銅中毒があるから

銅鍋が危険と言われる理由に、銅中毒が必ず取り上げられます。
食中毒の発生件数が年間700~1400件発生しているのに比べると、はるかに少数になります。 少数であるために目立ちやすいという事も考えられます。
しかしながら、少数ながら発生しているのも事実ではあります。

銅中毒とは

銅中毒とは

急激に大量の銅を摂取すると、胃や小腸で吸収する際に粘膜を荒らし、
腹痛や嘔吐を引き起こす。これが急性銅中毒の初期症状。
下記に一例を紹介致します。

”水筒に入れたスポーツ飲料を飲んだ児童が頭痛、めまい、吐き気を発症
内部が破損した水筒にスポーツ飲料を入れて長時間置いたことで、通常は直接触れない保温
構造部分の内部まで飲み物が染みこんだことによる。

アルミニウム製のやかんで作った乳酸菌飲料を飲んだ園児が吐き気、嘔吐を発症
やかんで長期間にわたり繰り返しお茶などを沸かしたことで、水道水等に含まれる銅がやかんの内部に大量に付着したことによる。

大分県/食品・生活衛生課より引用”

本当に銅中毒?

ただ私達、銅製品を制作している者から言わせていただくと、上記のアルミ製のやかんから大量の銅が検出されたという記事には疑義があります。

なぜなら、皆さんが普段口にする水道水には銅管が使われているからです。 つまり上記のような状態になるのであれば、普段から銅中毒者が増えなければいけませんし、銅管の使用を中止しなければいけないからです。

また最近の水筒には耐食性の高さからステンレスのSUS304が使われることが多いと思いますが、SUS304の成分表の中にはCu(銅)は含まれていないはずなので、Cu(銅)が検出される方がおかしいと思うのですが、ネット上ではこの点を指摘している記事を見かけた事がございません。

正しい理解を

スポーツ飲料の強アルカリによる、銅中毒の発生事例ですが、溶出されたのが銅である事実はかわりませんが、強アルカリや酸性の強い食品はステンレスもアルミも溶かしてしまうという事です。

つまり、アルカリや酸性の強い食品は、調理後速やかに別の容器にうつしてください。 また食べたときに苦味が強いなどの違和感を感じた時はそれ以上の摂取を控えてください。
調理がすんだら速やかに別の容器に移し替える。 お鍋の中に調理した食材を放置しない等の基本的なことを徹底すれば問題ございません。

”一般社団法人日本銅センターより引用
銅鍋に限りませんが、調理したものは食器に移して保存した方がよいと考えます。これは、金属成分が酸などで溶出して味に影響するからです。
書かれているような中毒症状は考えにくいですが、鍋の場合も銅イオンが溶出しますので味や色(青くなる)が変わる可能性があります。
銅鍋や銅製やかんから溶出する銅イオンは恐らく1ppm以下と考えますが、このお湯等を1リットル飲んだとしても1mgの摂取量にしかなりません。
また、銅は栄養機能食品として厚生労働省で認められており、1日に0.5~5mg摂取することで健康を保つと定められています。
従って、銅の摂取量からみると、銅鍋や銅製やかんについての心配は全くないと考えます。
欧米の人が古くから銅製パンや鍋製ケトルを使ってきて、特にそのような事例がないことからも明らかと考えます。”

正しく通常の調理を行っていただければ、銅鍋は危険な道具ではありません。 むしろ銅鍋は世界中のプロが愛用するほど非常に優秀な調理道具であると断言できます。
誤解を招かないように、また正しく使っていただけるように、私達も正しい情報を発信していければと考えております。

カレーの作り置きには注意

カレーの作り置きには注意

ネットを拝見していますと、3日目、4日目のカレーで銅中毒になったとの記事を見た事がありますが、まずカレーを3日、4日常温で保存しないでください。
銅中毒以前にウェルシュ菌が増殖して非常に危険です。 
食中毒をさけるために調理後は小分けにして素早く冷蔵保存してくだい。 

銅製の鍋だけではなく金属製の鍋全てにいえることですが、調理後は鍋の中で保存せずに、取り出して保存してくだい。 金属の溶出を防ぎ食中毒のリスクを下げることが出来ます。
てふてふは正しく使うことで、非常に優秀なお鍋ですので使用方法を守っていただき、美味しい料理を作ってください。

”一晩寝かせたカレーには要注意!!夏も冬も気を付けたいカレーの保存-ハウス食品ホームページより引用”

まとめ

誤った知識やネットでの情報で、銅鍋が危険であるという認識が広がったものであると私達は考えます。

・銅鍋は人体に有害な成分?
銅は有害なものでは無い。 むしろ人体には必須のミネラルである。

・緑青は猛毒で危険?
いいえ緑青は無害です。 無害であるということが科学的に証明されています。

・銅鍋は危険⁉ なぜなら銅中毒があるから
食中毒の発生件数と比べると、はるかに少数になります。 少数であるために目立ちやすいという事も考えられます。
調理がすんだら速やかに別の容器に移し替える。 お鍋の中に調理した食材を放置しない等の基本的なことを徹底すれば問題ございません。 またカレーの作り置きは厳禁!!

銅鍋てふてふは、正しく通常の調理を行っていただければ危険な道具ではありません。 むしろ銅鍋てふてふは非常に優秀な調理道具であると断言できます。
銅製品を製造している私達は、他の方々よりも多く銅製品にふれており、また鋳造時に銅を溶解するとガスが発生いたしますが、銅中毒を発症したことはございません。
誤解を招かないように、また正しく使っていただけるように、私達も情報を発信していければと考えております。

世界中のプロが愛用するほどに優秀な銅鍋、銅製品を皆様にお届けしたいと頑張っておりますので、少しでもこの記事で不安が解消できればと思います。

一生の道具として、それ以上に“おいしい記憶”を受け継ぐ道具として、銅鍋てふてふを愛用いただければと思います。

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